酩酊 五月雨 きみ 魚

「自称異常」な女と「自称正常」な女。

「Re:Re:Re:」ーーerror404.

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泣いてしまった。

「思い出した」んじゃない、
「ずっと覚えていた」からだ。

あの日、の、こと、を。




「あの日」

あたしにとって、
忘れられない日だった。

きみが、女に付き纏われていて
凄く嫌な顔をしていて
あたしは泣くことしか出来なくて

だって、「あたし」は、
「そこにいた」から。
当事者だから。
きみを嫌な顔させる当事者だから。

何回も「辞めてよ」って言おうとした。
キレそうになってた。
でもあたしが、
「当事者のあたし」が、
言っていいのかってそれだけが
あたし、を塞き止めてしまった。


何も出来なかった。
ひたすら泣いていた。
女が無理やりきみの鞄に入れようとした手紙が落ちた。
きみは優しいから。
付き添いに拾わせて、それを自分の鞄に入れた。

どうせ、捨てただろうけど。



それだけじゃない。

「あの日」は。
彼女が珍しく「友達を連れてくる」
と言った。

あたしにとってそんなこと
正直どうでもよくて
、というよりも
あの世界にいたとき、新しい人と出会うことへの抵抗なんて一切なかったから
「相席するんだな」程度の気持ちで

「、ちゃん」と、出会った。



そう、彼女を彼女と呼ぶなら
あの子のことは此処で何と呼んだらいいのだろう。
それを考えてなかったな、
いつも行き当たりばったりな「あたし達」は。



その後、「その三人」は
よく会い、他愛もない話をしながら酒を飲み、カラオケへ行き、自分の好きな歌を歌って、自分の好きなときに泣いて、自分の好きなときに帰るような関係になった。

といえど、
人見知りで気遣いなあの子は、最大限に気を利かせ、その中で一番周りを見ていたんだと、今になっては思うけれど。



さあ、彼女に質問だ。
あの子のことをこのブログでどう表す?
どのような代名詞を付ける?
あたしには「林檎」しか思い当たらない。
…と言ってしまえば彼女は、
それでいい。と言うだろう。

でも「林檎」は「固有名詞」だ。

このブログの最初の約束に、反する。

かといって、
「あの子」は「あの子」でしかなく、「きみ」でも「あなた」でもない、
あたし達にとっては「林檎」だ。


さあ、彼女は、これを読んで、どう返す?

あたしを何より楽しませてくれるものは、「予期できぬ返答、予期できぬ事態」だ。

少しハードルを上げすぎるくらいがちょうどいい。
彼女ならきっと、あたしにぴったりの、ピースを分け与えてくれるだろうから。





「あの日」、

あたしは目を真っ赤に濡らし
ただひたすらきみだけを見ていた。
今は亡き新大阪の駅で。
きみの記憶にあたしは居ない。
あたしがきみを見ていただけだったから。

もしもの話はきらいだ、
でも敢えて言おう
「もしもあのとき、あたしが叫んでいたら。」

きみの眼にあたしは
どう映ったのかな?
き△がいでも見るような、そんな眼をしていたのかな。
何事もなかったかのように、
その場を立ち去っていたのかな。



「出会いは必然」
「運命も必然」
「成るべくしてなったいま」
「起こるべくして起こる未来」

それらの決められた事項に、
緩やかに堕ちていく定めに、
一喜一憂しながら生きていくのが人間というものだ。

だからあたしは現在を楽しむ。

どんな未来があるか、
想像がつかないから楽しめる。

そして、過去のことだって。
「if」を探して。「事実」を呼び戻して。
そんなことばかりしながら、現在の生きる苦痛を排水口へ流し出す。



今日は気持ちの良い土曜日だ。

明日は、「彼女」にとって、「きみ」にとって、「あなた」にとって、「あの子」にとって、幸せな日曜日でありますか。

否、幸せな日曜日でありますよう。

あたしに神様は一人しかいないのに
それは世界への反逆なのに
それでも祈るんだ
この世界の「神様」へ。

あたしを造ったすべての大切な人を幸せにしてください、と。



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