酩酊 五月雨 きみ 魚

「自称異常」な女と「自称正常」な女。

「---自殺未遂。」

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ずっと生きていたかった。
死ぬ気なんてサラサラ無かった。
生きていれば、
生きてさえいれば。
それがたとえ
何の、誰の、得にならなくとも
何も成し遂げられなくとも
傷ついても
死にたいとずっと思っていても
 
生きてさえ、いれば、
それでいいって、
 
だから。
でも。
 
初めて死のうとした。
間違えて死にかけたことはあっても、
自ら、本気で。
 
なんでだったっけ?
 
もうその理由さえ覚えてないわ。
死に方は決まっていた。
結果、死ねなかったから、
今こうしてこうやって書いてるんだけど。
 
 
 
死のうと思ったときの心臓は
心地よく穏やかだった。
 
あれ、何でだったんだろう。
 
結局そんなもんなの。
死ぬ、なんていう、地球や宇宙からすれば蟻よりダニより小さい出来事は、
結局その中身も忘れる程に
悲しい程に。
 
 
 
出来ることなら殺されたかった。
出来ることなら殺したかった。
出来ることなら愛されたかった。
出来ることなら愛し続けていたかった。
 
ただ、それだけなのに
それが上手くいかないのは
 
ああ、死ね。
 
全員死ね。
 
もうそれしかない。
もうそれしかない。
もうそれしかない。
 
思い出してしまった、
そのときの感情。
 
しね、しね、しね、しね、
ああ、そう、じゃあ死ぬわ。
 
うん、そう、あたしが死ねばいい。
 
そしたら皆いなくなるもんね。
そしたらあたしはしあわせ、だ。
 
 
 
出来ることなら殺したかった。
出来ることなら殺されたかった。
 
出来ることなら、
ずっと、好きでいたかった。
出来ることなら、
好きでいてほしかった。
 
じぶん じゃなくて あたし のことを。
 
 
 
さあ、死ね。