酩酊 五月雨 きみ 魚

「自称異常」な女と「自称正常」な女。

「記憶 を失うということ」

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どんどん亡くなっていく。
 
10年前のこと。
5年前のこと。
昨日のこと。
じぶん、のこと。
 
どんどん薄く、切なくなりゆく脳内。
サイケな世界に支配される、
拙い、あまりにも拙い脳内。
 
 
 
心が何処にあるのかも知らないのに
「痛く」なるのは何故だ、なんて
緊張や不安、その他諸々の強いストレスが
「脳内」から「臓器」へ
圧力をかけているだけ、に
決まっているじゃあないか。
 
なんで皆そんなところに触れないで
「心が痛い」なんて、
そんな、陳腐な言葉を使いたがる。
 
 
 
今日は酷かった。
 
だからひたすら寝ることにした。
 
すこし楽になった。
 
誰か、と、話したくなった。
 
あたしが生きているかどうかを
確かめるため。
 
きみが、生きているかどうかを
知って安心するため。
 
自分を傍に置いておくため。
 
自分を逃げられないようにするため。
 
まあ理由は色々あるけど
パーッと遊ぶには最適な土曜日で。
何故いまこうして
あたしがオナニーしているのかも
分からないほどに。、
 
書いたって無駄な文章と
ヤッたって無駄なモンは同じ。
 
それでもただただ書き殴りたくなるのは
 
すぐにこの感情すら
忘れちゃうから。
 
 
 
「あたしの名前を教えて」
 
バスケ漫画の名シーンかよ、なんてツッコまれたことすらない口癖。
 
「、だよ。」
 
知っているその名前を聞いては安心する。
 
それでも、自分の名前なんて二の次だ。
 
一番忘れたくないもので
一番忘れたくない名前で
ノートを埋め尽くした。
 
きみの名前。きみの名前。きみのなまえ。なまえ。なまえ。なまえ。なまえ。なまえ。だってそんな重要なことすらあたし、忘れちゃうから。
 
 
 
過去を振り返ること、
過去に執着することほど無意味なことはない、けれど、忘れてしまうことの恐ろしさは、忘れてしまったことがある人間にしか分からないだろう。
 
毎日通っていたクラスが
何処だったか忘れる。
毎日通っていた道が
何処だったか忘れる。
毎日のように顔を合わせていた人が
誰であったか忘れる。
 
そして、
毎日毎日毎日考え続けた
きみのことを、
きみの名前を、忘れる。
 
 
こんな悲しいことがもう二度とないように、
あたしは今日も
きっといつまでも
この意識が無くなったとしても
頭の中で生み出し続けるんだ
 
きみの、なまえ、
きみの、かおと、しぐさと、
きみとの、おもいでたちを。
 
 
 
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